SDGsと問屋町の3つの価値創出事業
Tonyamachi's SDGs
SDGs推進委員会では、組合の既存事業をSDGs17のゴールに合わせて整理しました。多岐に渡る組合事業をわかりやすく整理するため、SDGsを切り口に組合が行っている事業内容をひとつずつ評価し直しながら、一覧表に落とし込むことで見える化を図りました。
経済的価値創出事業とSDGs
Economic Value Creation & SDGs
経済的価値創出事業とは、組合経営を土台となって支える物流・駐車場・共同施設事業等の収益(経済)事業で、インフラ整備などハード事業が主体となっており、SDGs17ゴールの「成長・雇用」や「イノベーション」、「都市」と深い関わりを持っています。
1960年代、市街地に散在する中小卸売業が直面していた店舗や倉庫の狭隘化や駐車場難等を解消するため、国が郊外への集団移転や中小卸売業の事業の高度化や共同化を後押し。当組合でも国の支援を受け、土地の造成、道路や防犯灯、街路樹、汚水処理施設等のインフラ整備、組合員施設や共同施設の建築などに取り組み、現在は団地再整備を積極的に推進しています。
組合員企業の人手不足、人材確保難を支援するため合同企業説明会を開催し、学生との接点を増やし組合員企業の認知度や採用力向上に取り組んでいます。
若者の地元定着を図るべく青森県内の大学を対象とし、近隣にある組合員企業に興味を持っていただき、さらに地元で働くメリット等を伝え、青森県内の将来の担い手を1人でも増やせるように努めています。
当組合では、組合員に対する支援事業の一環として、無料相談コーナーを設けています。
さまざまなトラブルに対して法的なアドバイスを行う弁護士から、労務問題等を解決する社会保険労務士、組合員の健康・保健分野を豊富な知見から指導いただける保健師等、多くのアドバイザーが対応します。
社会的価値創出事業とSDGs
Social Value Creation & SDGs
社会的価値創出事業とは、環境事業や交通対策、健康事業等、企業の社会的責任に応えていくために取り組む必要がある非営利性の事業のことです。共同化のメリットが享受しやすい事業でSDGsとの親和性も高く、「成長・雇用」や「都市」だけでなく、「貧困」や「保健」、「生産・消費」、「海洋・陸上資源」等にも当てはまります。
卸団地のような企業集団としては青森市初となる紙類リサイクル回収に取り組み、以後、木製パレット、空き缶・ペットボトル、パソコンとリサイクルする品目を増やし、現在では排出するごみの約6割がリサイクルされています。中でもパソコンリサイクル回収は実施効果や社会貢献度が高い事業です。パソコンリサイクル費用の低減、資源リサイクルの推進、分解作業に携わる障がい者雇用創出への支援を目的に開始し、数千台のパソコン機器を回収しリサイクルされました。
防犯については、初期の頃から組合施設の共同機械警備や夜間巡回警備を実施しています。2016年には犯罪等が起こりにくい環境を整備するため問屋町大通りを中心に防犯カメラを設置しました。2017年には青色回転灯を装備した車両で地域の自主防犯パトロールを行う青色防犯パトロールを開始しました。日々の暮らしの中で、卸団地と組合員が安心・安全に暮らせるよう意識し、住みよい町づくりを心がけています。
環境事業の1つとして、組合員と当組合従業員、関連企業が一体となって、卸団地を清掃するボランティア活動があります。4月~10月まで年7回実施し、毎回200人以上参加しています。卸団地の美化推進はもとより、組合員のコミュニティが広がる画期的な取り組みとして、継続して行っております。卸団地を訪れる方も気持ちよくなってもらえるよう努めています。
文化的価値創出事業とSDGs
Culture Value Creation & SDGs
文化的価値創出事業とは、景観事業や教育事業、情報事業、コミュニケーション事業が対象で、人々の賑わいと多様な価値を持つ青森ビジネスパークを色づける事業のことです。SDGs17ゴールの「成長・雇用」や「都市」に加えて「教育」、「実施手段」等も当てはまります。
花がある癒し空間を作り出すこのプロジェクトは、街路樹桝や中央分離帯等への芝桜やラベンダー、ハーブ等の植栽に加え、毎年春には花の種無料配布も実施しております。コスト削減のため多年草を使用し、且つ花の種類を使い分けることで、春~秋まで色彩を楽しめる工夫を行っております。2017年度より、問屋町フラワーボックスを随所に設置し、一層花を身近に感じられる空間を演出しています。
当スクールは、それまで青森になかった常設の企業教育研修機関で、取組みとしては全国で2番目、東北では初となります。組織の基礎となる初級から中級レベルをターゲットに、階層別、営業、流通、会計・総務、自己啓発の豊富な研修メニューと計画的なカリキュラムで中小企業の組織の活性化・人材の定着、効率的なスキルアップにより企業力向上のキーとなる人づくりを支援しています。
卸団地の企業間交流には2つの任意団体が活躍しています。1つは地元企業の経営者及び経営幹部が集う青森問屋町経営同友会、もう1つは県外企業の支援・営業所の責任者が集う問屋町支店長・所長連絡会です。それぞれ定期的に交流会を開催し、情報交換を行っていくことで会員同士の交流が活発になり、新たなアイデアやビジネスでの連携、組合事業への積極的な参加にもつながる好循環を生み出しています。